【驚きの値段で】 根本通明『縮刷 論語講義』（早稲田大学出版部） 哲学、思想

 
				                                                                                                                                                                                                                                    
羽嶽・根本通明『論語講義』縮刷版（およそ新書判）です。

通明は秋田出身の漢学者です。

『易経講話』の公田連太郎、『高島易断』の高島嘉右衛門らの師匠であることから明らかなように、易学に通暁した鴻儒です。公田や高島の名をご存じない方でも、明治天皇への御進講も命じられるほどの学者だといえば、その学問の深さが伝わるでしょうか。漢学の殿堂・斯文会や東京帝国大学で教授を務め、秋田県初の文学博士にもなった、とにかく偉大な学者です。

この本は、根本通明が本人秘蔵の古写本をもとにして行なった論語の講義録です。明治39（1906）年に初版が、大正14（1925）年にこの第9版が出ています。

通明の言うところでは、この秘蔵の古写本は「応神天皇十六年百済博士王仁献ずる所の論語古写本あり。宇宙第一の珍宝なり。」（旧字・旧カナを新字・新かなに出品者が改めました）というものです。他の学者からはテキストの出自がいささか疑われていたようですが、考証にすぐれた通明の講義は、通行本をより深く読むための参考書としても大きな価値があります。

ご覧の通り、経年のスレやシミなどかなり強くあります。また以前の所有者による蔵書印もあります。書き込みも画像6のような感じで、他にも幾頁にもわたります。

おそらく多くの人の手を経ており、本体も100年以上経っているため、コンディションに由来する返品・苦情などには一切応じられませんのでご注意下さい（ご購入前にご質問をいただければ、なるべく画像をお目にかけます）。

とはいえ滅多に出回らない貴重書ですので、幕末に活躍した古武士の学問に触れたい方は是非この機会に。

確実にお受け取りいただくため、対面受取可能なヤマトさんの宅急便コンパクトにてお送りいたします。また防水のため、書籍はビニール袋にて包装いたします。
たなはる